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活動報告

投稿者:WDRAC 広報チーム

アンサングヒーロー・サイモンとミーティング

5月15日(日)、私たちが支援するアンサングヒーローの一人、サイモンとオンラインミーティングを行いました。

現在、次の準備のため、一時的にイギリスに帰ってきている、というサイモン。

自身が支援の拠点としている、ポーランドの国境の町・メディカに入ってから感じたこと、今行っている支援の具体的な内容、今後の展望などを1時間半にわたり話してくれました。

 

イギリスから22時間かけてメディカに入った初日。

国境に並ぶ難民の人たちを見て、
「これまでニュースで見ていた風景が目の前に広がっていて、圧倒された感じがした。
感情の処理に時間がかかった」
と話すサイモン。

その日は宿泊場所がなく、車中泊ですごしたんだそう。

 

最初のころはボランティアの数も少なく、まとまりがなくて動きにくい状況だったものの、NGOのボランティアや地元の人たちの助けもあり、徐々に連携が取れてきているとのこと。

今では「ビッグサイモン」と呼ばれ、ボランティアチームのボスのような存在になっているんですって。

 

現在は現地の人や他のボランティアと一緒に拠点作りを進めているとのこと。

WDRAC(ワドラック)が送った資金は拠点のレンタルに活用したとの報告もあり、
「とてもスピーディーに送金してもらえて、とにかく感謝しているし、すごく大きな力になっている」
と話してくれました。

 

最初は何もなかった拠点ですが、様々な国からボランティアで来てくれている大工さんたちがどんどん作業をしてくれて、今では電気も水道も通っているんだそう。

 

 

トイレやシャワーなどは寄付されたものを使っているとのこと。

 

みんなが休めるよう、二段ベッドも作成中です。

 

周りの人たちと協力しながら、キーフをはじめ、戦況の厳しいウクライナ国内にも支援を広げている、というサイモン。

 

そんな彼が今思う課題は3つ。

▼ウクライナ国内では、電気を動かしたり、車を動かすのに必要なガソリンが本当に少なく、支援物資を運ぶ移動手段がない。

▼国境やウクライナ国内で、必要な薬や看護など、医療の提供が満足にできていない。

▼ウクライナ国内に、移動できずに残っている子供たちがいる。

今後はこれらの課題に対して何ができるのか、を考えていきたいということ。

 

「現地では難民を受け入れる、という最初の段階をすぎ、次はこれから彼らにとって何が必要なのか、彼らがどうしてほしいのか、というのを聞いて、それを形にしていくことが大事。

3か月前に必要だった支援が今必要なのかどうか、と言ったように、これからは支援のやり方もどんどん変わっていくはず。

時間もかかることなので、長期的に、安定した支援が必要」
と話してくれました。

 

サイモンは数日後には再びメディカへ。

実は代表のあきらと同い年、ということも判明し、
「とにかく体に気をつけながら活動を続けてね」
とあきら。

「また連絡しあいましょう!」
と、ミーティングは笑顔で終了しました。

 

現地で活動しているサイモンの様子は、今後もこちらのHPでお伝えしていきます。

まずは彼自身が安全に活動を続けられるように。

今後もしっかりサポートしていこう、と同席したスタッフも気持ちを新たにしました。