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メンバーズファイル

投稿者:WDRAC 広報チーム

メンバーズファイルVol.3 アスリートとしての関わりかた~黒﨑優香さん

黒﨑優香(くろさき ゆうか)さんはヨーロッパのリーグでプロとして活躍する現役の女子サッカー選手です。

サッカー以外にも、自分で会社を起こし(株式会社ユウカ考務店)、海外留学のサポート事業などを行う社長でもあります。

現在ノルウェーに住むサッカー選手の黒﨑さんがどうしてWDRACに参加しているのか、お話を伺いました。

 

黒﨑優香さん

 

WDRACに参加した理由は?


会社設立でもお世話になった長尾さんがFacebookに投稿していた長文を読みました。

興味がある人はFacebookに参加してくださいと書かれていて、その時にすぐシェアはしたのですが、シェアだけで終わっていいのかなということを考えました。

数時間、自分に何ができるんだろうと考えてみたけど、明確な答えは出てこなかった。でも、このまま何もしないで終わるのは、いやだなって思ったんです。

長尾さんの文章に書かれていたのは、なにをしたらいいのかわからない人がいるかもしれないけど、そんな人も、WDRACに関わることで今後できることを見つけられるかもしれないということなのかなと考えました。

かつてアメリカにいて、日本に一時帰国していた時に、長尾さんから東日本大震災の話を聞きました。

自分は震災の時は九州にいて、駅で号外が配られてなんだろうと思っただけでした。当時は中学生で何もできなかったのですが、長尾さんに被災地の写真などを見せていただいたりして、困っている人を放っておけないという気持ちになりました。

困っている人がいたら、手を差し伸べたい。自分が母子家庭だったというのもあって、いろんな人が手を差し伸べ、助けてくれたことを実感しています。

自分も今は大学を卒業して、人に手を差し伸べられる歳になってきたので、今後は、自分が与えてもらったことを、次の世代の子たちに貢献できたらいいなという気持ちが常にあります。

WDRACで今どんな活動をしているの?


WDRACの組織のスピード感はすごいです。

私は、日本と時差があり、なかなかオンタイムで活動できません。プライベートの時間にSNSをチェックしたり、なにかツイートされた時にリツイートして共有したり、情報発信をしています。WDRACに参加して寄付をしたり、輪を広げてきました。

1人の力じゃ難しくても、多くの方の力があれば実現できます。状況をすぐに改善するのは難しいですが、サポートする人が増えていっったら嬉しいなと思っています。

ノルウェーでサッカーをしているときに、クラブが「戦争をなくそう、やめよう」という紙を持って試合前に入場したりしたことがありました。今、ウクライナの国旗を掲げたりとか、サッカーを通してもできることがあります。観客の中にも、ウクライナに関する服や帽子を身につけている人が増えました。

男子サッカーは注目が高いので、ビッグクラブがそういう活動をしているのを目にした方もいるかもしれません。女子チームも同じような活動をしているクラブはあります。ヨーロッパではメディアで伝えられることがあります。

黒﨑優香さん

活動を通して今後何をしていきたいですか?


今はシーズンなのでプレーがありノルウェーを離れられませんが、オフ期間には子供たちの支援を中心に行なっているルーマニアのパトリッチアの施設に行けたらいいなと思っています。

子供たちに笑顔になってほしい。元気になってほしい。

ボールを持って行きたいなと思っていて、賛同して、
「実現するなら手伝うよ」
と言ってくれる人たちがいます。

スポーツ関係の人や、メディアの発信者、寄付や物資の提供かもしれないですし、支援の形はいろいろあると思います。

お話を聞いてくださった方たちは、
「スポーツの力を子供たちに伝えていくことができれば、いいよね」
って仰ってくれます。

アスリートとしてできることがあり、社会貢献するのは大事なことだと思っています。

 

黒﨑優香さん

 

黒﨑さんについて聞いてみました!

―海外で活躍する日本人のサッカー女子選手って多いんですか!

前より増えてきています。アマチュア選手を含め30人前後はいると思います。

 

―いつからサッカーをやっているんですか?

私は、4歳から高校までは日本で、その後海外でサッカーをしています。

兄の影響で、自分も走れるようになった時からボールを追いかけて、小学校時代はクラブチーム、中学は地元北九州にある女子チームに入っていました。高校はサッカーが強い静岡県の高校へ進学しました。

 

黒﨑優香さん

 

―アメリカの大学へサッカーをしに!ずいぶん思い切った決断ですね。

高校では1年に1、2回帰省できるんですが、2年生の3月に福岡に戻ったときに親に進路の相談をしました。

親は、
「サッカーで大学進学してほしくない。サッカー以外にやりたいことがないならいいけど、サッカーができなくなったらどうするの?」
と心配しました。

しかし、当時の自分は働きながらサッカーする自分を想像できませんでした。
また、日本の大学で全然やりたいことがみつからなかったんです。

インターネットで情報を探していたら、米国には、サッカーもできて、勉強もできて、奨学金ももらえる大学がいくつかあるというのがわかりました。仲介の会社とコンタクトを始めて、3年生の8月に一回アメリカに見学に行ったんですけど、そこでみた景色が衝撃的で、日本では想像もつかないものでした。

アメリカに行きたいと強く思いました。

渡米して最初の1年間は語学学校に通い、卒業してから大学のサッカー部に入部しました。

 

黒﨑優香さん

 

―大学卒業とコロナウイルス の流行が重なり、大変でしたね。

大学4年生の後期にコロナが流行し、後期はオンラインで授業を受けるようになりました。

卒業後はプロでプレーしたいと思っていたのでオーストリアのチームに所属したのち、2021年の1月末一回帰国して、2021年の8月末からノルウェーに来ています。

住んでいるベルゲンという街は週に4、5日雨が降っていて、そういう地域で生活することに、まだ慣れていません。
冬は午後3時に暗くなり、朝は10時過ぎにならないと明るくならない。夏は12時を超えても暗くならない。

慣れるのは大変です。海外歴7年目になりますが、今までで一番苦労しています。

 

―今後の活躍は?

アメリカの大学に行ったことが、自分にとって、人生のターニングポイントになりました。

非常にいい経験ができたので、次の学生さんたちに伝えたいと考えています。
日本の高校生で、アメリカの大学に留学したい人をサポートする仕事もしたいと、会社を作りました。

 

●黒﨑さんの会社 ユウカ考務店HP 
https://yk-sports-agency.jp/

●黒﨑さんについては、こちらの記事でも詳しく紹介されています!
「代表取締役」は「現役女子サッカー選手」。ノルウェー1部リーグ所属、黒崎優香の挑戦