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活動報告

投稿者:WDRAC 広報チーム

ルーマニア滞在記 Vol.1

はじめに

2022年の5月。

WDRACメンバーのあべちゃんこと阿部雅代さんがアンサングヒーローの1人、ルーマニアのパトリッチアのところへ行きました。

滞在中はWDRACのコミュニティへ毎日レポートをしてくれていたのですが、これは、帰国して改めてルーマニアに滞在していたときのことをまとめてくれたレポートです。

WDRACのメンバーとパトリッチアは、オンラインでミーティングなどのやりとりを交わすこともありますが、実際の支援の現場に行ってくれた人がいたからこそ、私たちがパトリッチについて知れたこともたくさんありました。

レポートは全5回に分けてお送りしますので、ぜひ読んでみてください。

 

ルーマニア滞在記

 

 

自分ができることは何だろう。

 

これという自分の答えが見つからないまま、一日一日が過ぎていく。

一方で目の前ではWDRACという団体が、現地で支援している人を支援するために、ものすごい勢いで着々と動いている。

何か力になりたいという気持ちはあるものの、何ができるのかが見つけられず、一歩を踏み出せずにいた。

正確には、「何ができるのか」が見つからないというよりも、「自分だからできること」が見つけられずにいたんだと思う。

自分だからできることって、何?

 

5月に1年以上前から決まっていた仕事が運よくキャンセルになったことで、ボスニアで開催されるラフティングの世界選手権に行くことにした。

それを決めた瞬間、これだ。と思った。

ボスニアに行く前に、ポーランドかルーマニアに行こう。

彰さんに相談して、ルーマニアのパトリッチアさんと連絡を取ることに。

(結局、ボスニアは行かないことになったのですが!)

 

パトリッチアさんとは、なかなか連絡が取れず。

忙しいんだろうな。と思って連絡を控えていたのもあるけど、5月7日の出発まで、連絡が取れたのは2回。

わかっているのは、支援センターの住所のみ。

大丈夫か?という気持ちがないわけではないけど、それを考えたところで答えも出ないので、とりあえず行ってみよう。

行ってみてどう転ぶかわからないので、ルーマニアでの宿も何も決めずに日本を出る。

テントと寝袋を持参。

 

9日朝、支援センターに到着。

入口の階段のところにいる女の人が、パトリッチアさんだとすぐにわかった。

パトリッチアさんも気付いてくれて、
「本当に来たよー」
と言って笑っていた。

早速その日からお手伝いを始める。

支援センターをお手伝いしているメンバーが何人かすでにいて、皆んな楽しそうにおしゃべりしながら仕事をしていた。

まず驚いたのは、お手伝いをしているメンバー自身がウクライナから避難してきている人たちだということ。

そして、雰囲気が明るいということ。

パトリッチアさんは、
「最初の頃は皆んなよく泣いていたし、揉め事もたくさんあったよ。」
と教えてくれた。

自分はどうやら、皆んなの環境が少し落ち着いてきた頃にやってきたようだ。

それにしても、自分だったらこんなふうに明るく振る舞えるのだろうか。

Vol.2へつづく)